中野明海の“透明感メイク”の作り方を田中みな実がインタビュー
ヘア&メイクアップアーティスト
中野明海さん
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田中みな実さんも大ファン! 安室奈美恵さんや綾瀬はるかさんなど、名だたるアーティストや女優から絶大な信頼を得て引っ張りだこ。VOCE創刊時から活躍し続けている。
田中みな実さん
ドラマ撮影ではセルフでメイクすることも多く、テクも知識も豊富な田中みな実さん。そんな彼女が知りたい、中野明海さんの透明感メイクの秘訣について聞いてみました。“こうでなければ”に縛られない、自由な発想に感動しきり!
Q.いつも心がけていることは?
完璧なメイクを目指さなくてもいい! そのほうが魅力を引き出せるから
中野さん
メイク好きさんが陥りがちなことなんだけど、すべてを完璧にする必要はないんです。きっちりメイクしちゃうと固まった顔になる。くすみやいらない影も消すのは“ちょっとだけ”でいい。未完成な部分があるほうが、おおらかで魅力的な気がしています。
田中さん
たしかに。「このクマ消さなくて大丈夫かなぁ」と不安げな私に「そこが可愛いんじゃない!」って満面の笑みでおっしゃいますよね。本当かな?って思うけど、できあがった写真を見ると、確かにほんのり残しておいたほうがムードのある顔になるんですよね。
Q.透明感メイクのコツは?
ぱきっとした線をつくらない
中野さん
輪郭をくっきりと縁取ったり、塗り込まないほうがその人の“ホント”が透けて出てきます。テクニック的にも明度の低い影色でふわっと、肉眼ではわからないくらいの陰影をつけることで、柔らかな立体感を作りつつ、透明感も出せます。
田中さん
明海さんにメイクをしてもらうと自分の顔を好きになれます。それはきっと作り込まず、塗り固めず、私という人間を輝かせるために最大限の愛と力を注いでくれるから。
Q.やっぱりツールにはこだわりが?
付属のちっちゃいチークブラシが一番好き(笑)
田中さん
特別なツールを使っていらっしゃるに違いないと、じーっとメイクの工程を見つめていたら、チークやアイパレの付属のブラシを多用していて意表を突かれました(笑)。
中野さん
大事なのは“どうのせたいか?”。広く淡くのせたいときはストロークが長いふんわり大きいブラシがいいのですが、狭い範囲でチークをのせるとか、目尻にチョンってピンポイントで色をのせるときには、付属の短いブラシやチップのほうが狙いやすい。特にチークについてる、平たいミニブラシ、あれが本当に使いやすいのです!
Q.透明感を出すならやはりツヤ肌?
ツヤとマットを必ず混在させる
中野さん
私の中では透明感=ツヤ肌ではなく、みずみずしさは必要だけど、全顔をツヤツヤにするとかえってアラが目立ってしまう場合が多い。マットの中に効かせたツヤこそ、透明感を際立たせてくれるもの。マットを怖がらなくて大丈夫!
田中さん
マットのすべらかな質感があるから、光を透過して透き通るような肌が生まれるんですね。
Q.今回のメイクのポイントは?
ピントが合ってなくてよく見たくなっちゃうメイク
中野さん
すべての色を淡く溶け込ませることで「もっとよく見たい」という気持ちを喚起させることができるんです。そもそも唇とか目元といった1つのパーツに目がいくと、その人より、メイクのほうが立ってしまう。もちろん、そういうメイクの魅力もありますけどね。だけどみな実ちゃんの存在の美しさ、たゆたう海のような大きさを表現したかったから、全部を曖昧にしてみました。
田中さん
単に若く見えるとかではなくて、その人が持つ無垢な部分を引き出してくれるのが明海さんメイクのなせる技。
ふわっとお花が開いた瞬間みたいな始まりの美しさを表現したメイク
HOW TO
【A】の(1)をアイホールにふんわりとぼかし、(2)を上まぶたの黒目から目尻まで重ねる。
【B】で上まぶたの目頭から目尻までラインを引き、目尻は長めに延長し、チップでライン全体を丁寧にぼかして曖昧に仕上げる。
黒目のやや下に【C】を小さな逆三角形にぼかし、ぽわっとした血色を宿す。
【D】を輪郭通りに塗り、エッジをぼかしたら上から【E】を重ねる。
【F】を一度塗りする。
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透明感メイクの秘密
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